<東都大学野球:亜大6-0中大>◇第7週最終日◇20日◇神宮

 亜大が中大に快勝し、勝ち点4として優勝に望みをつないだ。東浜巨(なお)投手(3年=沖縄尚学)が6安打完封。自身の持つリーグ完封記録を17に伸ばした。優勝争いは青学大と亜大に絞られ、東洋大の春秋連覇は断たれた。

 どうしても負けられない試合だった。亜大の今季最終戦。負ければ優勝争いから脱落する試合で、エース東浜が踏ん張った。被安打6。9三振を奪い、本塁を踏ませなかった。「理屈じゃない、気持ちで投げようと。あとは何もない。チームに迷惑をかけてきましたから」と話した。

 3連敗中だった。生田勉監督(45)は「体調も、内容もよくない。まあエースですから」と褒めることはなかった。同監督は先発を1年生の山崎に任せるつもりだった。ところが選手たちの日記に東浜の起用を訴えるものが並んだという。「東浜がエース、と書いてあって。そういうのを大事にしないと」。それで先発を変えた。「うれしいです。信頼してくれて」。リーグ記録を伸ばす17完封で応えた。優勝は青学大の結果待ちになる。「信じてます。プレーオフになったら勝つしかないです」。ナインの信頼に応えたエースは、優勝をあきらめていない。