これが「WASEDA」の新兵器だ。東京6大学リーグの早大が8日、沖縄・那覇市内で東海大とオープン戦を行い、昨夏の甲子園V右腕、日大三・吉永健太朗(3年)が対外試合デビューした。吉永は同点の6回から登板。二塁打と2四球で1死満塁のピンチを招くも、大学日本代表の4番候補の伏見寅威捕手(3年=東海大四)を遊ゴロ併殺に打ち取った。最速143キロ、2回1安打無失点の内容に、岡村猛監督(56)は「1年生とは思ってない。結果を出せば開幕1戦目から行く」と大きな期待を寄せた。

 1年春の開幕投手となれば、早大では07年の斎藤佑樹(日本ハム)以来2人目。伏見を打ち取った130キロのカットボールは、木製バットの芯を外そうと磨いた勝負球だ。「まだ開幕なんて考えられないけど、先発を任されたい。1年春から戦力として投げていきたいです」と吉永。初めて袖を通したはずのえんじ色のユニホームを、堂々と着こなしていた。【鎌田良美】