<東都大学野球:亜大2-1国学院大>◇最終週最終日◇29日◇神宮

 亜大が、6季連続優勝で「戦国東都」に新たな歴史を刻んだ。先発のドラフト1位候補、エース山崎康晃投手(4年=帝京)が延長10回11奪三振で1失点完投。10回に長曽我部竜也内野手(4年=新田)が決勝の中前打。勝利したチームが優勝の大一番で、国学院大に競り勝った。

 決勝打を放った長曽我部遊撃手はその一打を喜ぶよりスクイズ失敗を悔やんだ。「外すなら外してみろと思っていたのに…」。10回1死三塁の初球をウエストされ、バットは届かなかった。直後に出た適時打だった。

 チーム打率は2割3分7厘。それでいて打点はリーグ一の44点もあった。90安打で44打点。2・05本で1点を稼いだ計算だ。駒大が2・57本で2位。効率の良さで差をつけた。犠打は45を数えた。リーグトップ。2位拓大の28を大きく引き離した。四死球58も1位だった。打てなくても出塁、出れば前の塁を奪った。

 47得点中16点が敵失、四死球の走者だった。長曽我部は1人で8四死球、11犠打を記録した。「自分の役割を確実にやる。相手投手の球数を増やすのも仕事です」。亜大は相手に計1888球を投げさせた。これもまたリーグ1位だった。【米谷輝昭】