横浜藤江均投手(23)が“球団史上初”の失態を演じた。11月30日、契約更改交渉に臨むはずの藤江は、予定の午後1時を過ぎても姿を見せなかった。そのうちに次の交渉予定だった新沼慎二捕手(30)が到着し、先に始めてしまった。そして予定より遅れること約50分。現れたルーキーは開口一番「笑いのネタや!」。会見でも「遅れてないです。2時からです」と笑って言い張った。

 球団関係者によれば、交渉への遅刻は前例がなく、厳重注意処分を科された。さらに交渉では100万円ダウンの1100万円でサインした。今季は2軍で最優秀防御率、最多勝、最高勝率、優秀投手賞と4つのタイトルを獲得したが、1軍では0勝4敗と即戦力としての期待に応えられなかった。「上で勝ってないし(ダウンは)当然。フォークの精度やまっすぐのキレを上げないと」と来季を見据えた。

 ダウン提示の一因というわけでもないだろうが、遅刻の真相は、交渉の時間を午後2時と勘違いしたとのこと。「来年は野球でしっかり勝って、3時間くらい前に行こうかな。それで(査定を)上げてもらう」と最後まで、しゃべりは絶好調だった。【亀山泰宏】