連日、満員御礼の国技館。その分、ごみの量も増えている。本場所1日で出るごみは、業務用の120リットルの袋で約200個。土日祝日は倍増することもあり、重さは約2トンにのぼる。

 清掃業者カーリングサービスのマネジャー、河合浩さん(57)は「正月場所はお祝いの雰囲気が残っていて、他の場所よりごみも多いんですよ」と汗をぬぐう。打ち出し後に営繕部と交代して、4人体制ですべて手作業で分別する。相撲人気復活で、作業は午後9時まで掛かるようになった。

 角界が八百長問題に揺れ、氷河期を迎えた11年。河合さんは「あのころは、3000人入れば良いほうだった。ごみも100袋なかったし、仕事も午後7時半には終わっていましたよ」と振り返る。「スー女」と呼ばれる女性ファンや外国人観光客の増加も、ごみを見ながら感じるそうだ。

 初日と千秋楽は、ごみの量もさらに増える。「特に増えるのは、お酒のごみかな。休みだし、みんな飲むみたい」。日本出身力士の優勝となれば、どれだけの人が美酒に酔いしれるか。裏方も忙しくなりそうだ。【桑原亮】