「K-1 WORLD GP 2015」(4日、東京・代々木第2体育館、日刊スポーツ新聞社後援)の大会一夜明け記者会見が5日、都内ホテルで行われ、前田憲作K-1プロデューサーから、11月21日の代々木大会で4階級のタイトルマッチを行うことが発表された。

 会見には4日の70キロ初代王者決定トーナメントで優勝したマラット・グレゴリアン(24=アルメニア)、K-1 65キロ王者ゲーオ・フェアテックス(30、タイ)、同60キロ王者卜部功也(25)、同55キロ王者武尊(たける、23)の王者4人が出席し、激戦直後ならではの思いの丈、11月への決意を語った。

 グレゴリアンは「昨日は全て難しい試合だった。でもトレーニングを積み、試合に集中できた。11月は相手は誰でもウエルカム。ベストを尽くしてKOするだけ。今後は痛めた手の経過を見て練習を再開する」と、早くも王者の風格をのぞかせた。

 左右田泰臣を返り討ちにしたゲーオは「チャンピオンとして完璧な試合ができた。自信につながり、充実した気分」とニッコリ。11月の対戦相手について、1月の代々木大会で判定負けを喫した木村”フィリップ”ミノル(21=ブラジル)を指名した。「木村は実力が伴わない口の悪さがあるので、(黙らせるために)もう一度対戦したい」と淡々とした口調の中にも闘志を燃やした。

 前日会見で「おしゃれな試合をする」と言っていた卜部功は「手ごわい相手だった。何が何でも勝ってやろうと勝利にしがみついた」と本音を吐露。11月の相手には「借りを返したい」と昨年11月にフランスで判定負けしたカリム・べノーイ(アルジェリア)の名を上げた。そして、「(あばら骨の)ケガを治して11月まで集中してトレーニングを積む」と前を向いた。

 KO勝ちを逃した武尊は「一番激しくて面白い階級にすると言いながら、できなかった。試合後にこんなに顔が腫れたのは初めてなのでむかつく」と悔しさを隠せない様子。「11月は気持ちでぶつかってくるゴリゴリの外国人とやりたい」と熱く語った。唯一心配なのは減量で「体を改善したい」と心身の充実をテーマに掲げていた。

 前田プロデューサーは「今の日本人選手が70キロで戦うのは難しいと感じた。あらためて魔裟斗選手は強かったと思う。一方で55、60、65キロではそれぞれ力を見せた」と大会を総括。「選手達の気が高ぶるようなカードを組みたい」と次の代々木大会にさらなる期待を込めた。

 なお、次の「K-1 WORLD GP 2015」(日刊スポーツ新聞社後援)は、「サバイバル・ウォーズ」のタイトルで9月22日、東京・後楽園ホールで行われる。

 入場券は全席指定で、最前列SRS席3万円、RS席1万2000円、S席8000円、A席6000円(各税込み、当日券は各500円増し、小学生からチケットが必要)。6日からチケットぴあほかで一般発売される。

 対戦カードは今後、順次発表となる。詳細および問い合わせは、K-1=http://www.k-1wg.com/へ。