プロボクシングのダブル世界戦(28日、ゼビオアリーナ仙台)の予備検診が26日、都内のホテルで行われた。世界初挑戦のWBCライトフライ級3位木村悠(32=帝拳)は得意の「頭脳戦」で相手を混乱させ、粘り強く王座奪取を狙う。

 木村は初の世界戦を前にも、リラックスした表情で会見に臨んだ。「すごく良い状態でリングに上がれる。大きな舞台だし、気持ちも高ぶっている」。ゲバラは昨年末に元世界2階級王者八重樫を左ボディー一撃でKOした強打者とあり、勝負のポイントには「初回」を挙げた。「最初にパンチをもらって勢いづかせないことが重要。『こいつ、やりにくいな』と思わせて、相手を混乱させたい」とディフェンスから主導権をつかみにいく作戦だ。

 陣営の浜田剛史代表も「試合中にポイントを計算する能力は、ジムの中でも1番」と評価。WBCならではのルールである、4回、8回終了時の公開採点も効果的に使いながら、勝機を探っていくとした。すでにジムでの練習は打ち上げており、検診後には仙台入りした。デビューから約9年。都内の商社に勤務する「商社マンボクサー」が、待望の舞台で結果を出す。