ボクシングWBC世界バンタム級王者山中慎介(33=帝拳)が2本目の「ベルト」取りに闘志を燃やした。9月16日の同級1位アンセルモ・モレノ(パナマ)との11度目の防衛戦(エディオンアリーナ大阪)に、ボクシング業界で最も権威ある米専門誌「リング」のチャンピオンベルトが賭けられることが28日までに決まった。都内のジムで練習を行った山中は「数日前に会長から聞いた。うれしいし、もちろん欲しい」と目を輝かせた。

 創刊から90年以上の歴史を誇る同誌は、各階級に独自のランキングを設けており、バンタム級の「王者」は空位。WBC王座10度防衛中の1位山中と、過去にWBA王座を12度防衛した2位モレノによる一戦が、「バンタム級頂上決戦」であると認定された形だ。日本人では過去に白井義男氏、ファイティング原田氏らも手にしており、山中にとっても大きな勲章となる。

 昨年9月に大激闘を繰り広げたモレノとの再戦への注目度は高く、約6000席分のチケットは27日までに完売。「パンチを当てられる場面は限られる。そこをどれだけ強引に行けるか」とイメージを膨らませた。来週からはパートナーを招いた本格的なスパーリングを開始する。【奥山将志】