挑戦者の長谷川穂積(35=真正)が、5年5カ月ぶりに世界王者に返り咲いた。試合後は世界戦で勝った時だけリングに家族を上げる「勝利の儀式」を行った。長男大翔(ひろと)くん(13)と長女穂乃(ほの)ちゃん(10)をリング上へ。インタビュー中に「息子に抱っこしてもらってもいいですか」と切り出すと、168センチの自分より背が高い170センチの大翔くんに抱き上げられた。

 大翔くんは「減量もしていたし軽かった。うれしかった」とニッコリ。リング上では「ここから見る景色はどうや。こんなところで戦ってんねんで」と父に声をかけられたという。穂乃ちゃんは「『リングに上がらせてあげるね』とずっと言っていました。(父は)優しくていろいろしてくれる。格好良かった」と感激していた。

 妻泰子さん(37)は「言葉が見つからない。うれしい。今日、お昼ご飯を食べながら『この試合に勝つことだけを考えて行ってくる』と言っていた。疲れているので、ゆっくりさせてあげたい」と涙を流した。