同級14位の小野心(33)が、同級王者ノックアウト・CPフレッシュマート(26)に判定負けした。

 小野は2014年5月以来2度目の世界挑戦で、初の王座奪取が懸かる中、序盤から足を使いながら左フックを当てるなど、ここまで13戦全勝の王者と互角に渡り合った。5回にはロープ際まで押し込まれたが、必死に応戦して耐えた。王者の重いパンチに、6回には右のこめかみから出血。そして10回、前へ出ようとしたところで逆に顔面に左の強烈なパンチを浴び、ダウンした。それでも11回、12回と必死に足を使って反撃を試みるなど、日本人にとっては鬼門の敵地タイにあって、小野の健闘ぶりは光った。

 試合前日に「自分のボクシングをするだけ。勝つためにここまで来た」と意気込んでいただけに、結果だけみれば悔しい一戦。王座奪取には届かなかったが、リング上では晴れやかな表情だった。