20日に74歳の誕生日を迎えたアントニオ猪木が21日、都内でバースデーパーティーを開いた。その席上で「世界平和プロジェクト『ファイト&ピース』イン パキスタン」を、3月23日(予備日3月24日)に、パキスタンとインドとの国境の町・ワーガで行うと発表した。会見の主な内容は、以下の通り。

 元気ですか~~~!! 長年、計画をしておりましたが、なかなか時間が取れずにですね。もう、私も思った時に、その場でやってしまわないと次がないかもしれない。

 元の始まりは、ムハマド・アリと試合をして、イスラムの世界に名が通りましたが、1976年に挑戦してきたのが、アクラム・ペールワンという無敗の王者でした。カラチのラホールというところで試合をしました。大変、悲惨な試合になりましたが、勝って、パキスタン中のヒーローになりました。そのおいっ子が3年後に挑戦してきまして、それも、またすごい試合で、試合は引き分けたんですが、よくやったなと手を挙げたら、あちらが勝ったということになって。日本の紳士だということで、それ以来、ますます人気が高まりました。84年に向こうをずっと回りましたが、平和勲章をいただきまして、それ以来、ずっと付き合いを続けてきました。

 ワーガは長年、国境紛争があったところで、パキスタンで1日やって、国境を歩いて渡って、インド側でイベントをやろうと(考えた)。残念ながら時間がギリギリなもんですからね、あらためて計画したいと思いますが…。

 1つには、ISに向けてですね、国連も米国も全ての国が制裁という形で…確かにやっていることは理不尽だし、そこに対して、なぜ、こうなったかという歴史も分からない。そういう部分を、世界の人たちに、こういうイベントを通じて、世界が平和でありますように、と。そういう意味では、ISに向けてですね、彼らがやっている行為が、どういうことかというメッセージをしていきたい…そんな思いで、このイベントを企画しています。

 とにかく、時間がないということもありますが、やらなきゃできない。

 「この道をゆけば、どうなるものか。危ぶむなかれ。危ぶめば道はなし。踏み出せば、その一足が道となり、その一足が道となる。迷わず行けよ。行けば分かるさ」

ということで来月、もうちょうど1カ月しかありませんが、また1つ、いろいろ世界に向けての平和を訴えていこうと思います。

 猪木は、会見の最後に「1つ、元気を送り続けていきたいと思いますので、ご唱和をお願いしていいですか? 手を思い切り突き上げてください。不思議と、夢がかないます」と招待客に呼び掛けると、お決まりの「1、2、3…ダ~ッ!!」で締めた。【村上幸将】