ボクシングの「フェニックスバトル59」(3月27日、東京・後楽園ホール)の前日計量が26日に都内のJBCで行われ、メインカードの56・0キロ契約10回戦に臨む元東洋太平洋スーパーフライ級王者で日本バンタム級4位松本亮(23=大橋)、同10位坂本英生(31=フジタ)ともに、リミットちょうどの56・0キロでパスした。

 松本は持病の副甲状腺機能亢進(こうしん)症の手術明け2試合目を迎える。昨年5月、吐き気などに苦しみ、5回TKOでビクトル・ロペス(メキシコ)に敗れた。その後、患部の摘出手術を受け、昨年末にはそのロペスに6回TKOで雪辱。再び飛躍を期す17年の初戦にもなる。

 手術前は追い込むと吐き気などの症状に襲われていたが、今はその不安も消えた。「ばっちりです」と体調は万全。ホルモンの分泌を制限していた症状がなくなり、身長も2センチ伸びて175センチになったという。「パンチの乗りが違う」と自慢の豪打に、さらなる自信も上積みされた。

 高校4冠、11年12月のプロデビューから17戦全勝(15KO)で駆け上ったホープ。世界の頂点が見えてきたところでの不運だったが、「病気のことは言い訳にしたくない。それも自分のせいなので」と潔い。プロボクサーにとって1度の黒星の重さは重々承知。だからこそ、「負ければ(昨年)5月みたいに振り出しに戻る」「倒せば評価は上がる」と語気を強めた。