モデルボクサーの前東洋太平洋女子スーパーバンタム級王者高野人母美(29=協栄)が再起2連勝を飾った。

 14年にプロ6戦目で、5回TKO負けで初黒星を喫しているカイ・ジョンソン(竹原&畑山)と対戦。初回からリーチを生かした左ジャブに右ストレートで攻勢。2回は中に入られてクリンチの場面が続いたが、3回にコーナーに押し込まれるも右ストレート一発。レフェリーがカウント途中でストップし、3回1分36秒TKOで雪辱を果たした。

 今回から亀田興毅トレーナーから指導を受けている。「亀田トレーナーになって負けられないという重圧があった」という。それでも「様子なんか見ずに最初から行けと言う指示だった。TKOできてよかった。手応えはあったし、狙っていた」と見事に雪辱した。

 今までは「過去は振り返らない」と試合も練習も見返すことはなかった。亀田トレーナーから「もう1度見返すこと。自分も研究しろ」と指導された。ジョンソン戦も見直して修正。「1歩ずつ的確な教えで成長できた。自信にもなる」と感謝した。

 亀田トレーナーはリングを下りると「緊張した」と安堵(あんど)の表情だった。高野には「ボクシングに対して真摯(しんし)で真面目。パンチ力はめちゃめちゃある。100点」と絶賛。弟和毅以外の指導は初めてだが「世界王者にしないと、引き受けた意味がない。ここからがスタート」と誓っていた。