史上3人目の快挙となるか。WBA世界ミニマム級タイトルマッチ(7月14日・神戸ワールド記念ホール)で、挑戦者の高山勝成(真正)が3度目の世界王座奪取を目指す。

 高山は同級でWBCとWBA暫定王座を獲得した経験がある。国内で同じ階級の世界王座を3度獲得したのはスーパーウエルター級の輪島功一氏とバンタム級の辰吉丈一郎だけだ。「3人目になれたら素直にうれしい」と張り切っている。

 ただし快挙へのハードルは高い。王者のローマン・ゴンサレス(ニカラグア)は23戦全勝(20KO)と最軽量級離れした強打を誇る。昨年9月、高山に判定勝ちをしたことがある新井田豊(横浜光=引退)から4回TKOで王座を奪取。今回は2度目の防衛戦となる。

 高山は5月に奄美大島で朝夕15キロずつ、9日間みっちり走り込み、今はスパーリングで調整している。「ボクシングの練習だけでは限界がある」とラグビーボールを使ったトレーニングも。

 これまでの試合で最も練習に気持ちが入っているという。「強い王者への危機感がそうさせている。でもリスクはない。ハイリターンだけ」と自信満々だ。(共同)