<イノキ・ボンバイエ2014>◇31日◇東京・両国国技館◇観衆8550人

 IGF王者ミルコ・クロコップ(39=クロアチア)が石井慧(28)に完勝した。

 1、2回と寝技に持ち込まれたが、2回終了間際に左ハイキックと左パンチを見舞った。ダウンはゴング後という判定だったが、頭部からの出血に加えて石井が立ち上がれず、2回終了TKOで勝利した。

 日本人キラーは健在で、対日本人との対戦は無傷の14連勝に伸ばした。「足を上げた瞬間に(マットに)落とされるのは分かっていたので、キックはあまり打たなかった」と得意のキックの数を減らして、一発で決める試合巧者ぶりを発揮した。

 試合後、リング内に入ってきた藤田和之(44)から次戦の相手に名乗りをあげられた。だが、「IGFが相手を決めてくれるので誰でもいい。藤田のためには私と試合をしないほうがいい。はっきり言って、木は硬いけれど彼ほど柔らかい木はないから」と実力不足を強調していた。