WBC世界フライ級王者の内藤大助(33=宮田)が国民的な人気を証明した。TBS系列で全国放送された8日の内藤-ポンサクレック戦の平均視聴率は関東地区で26・3%だったことが10日、ビデオリサーチの調べで分かった。瞬間最高視聴率は、判定結果が出た前後で35・7%をマークした。

 内藤人気は想像を超えていた。今年のプロスポーツとして最高の視聴率に、本人も「20%を超えるとは信じられない」と驚きを隠せなかった。最近では一昨年の興毅の世界戦、昨年10月の大毅との初防衛戦と、亀田戦の高視聴率が目立った。だが内藤もアンチ亀田を取り込み、人気面でも「独り立ち」したようだ。TBSの新名宏次プロデューサーは「国民的な関心度は予想以上。内藤選手の人柄の良さが伝わったのでは」と分析している。

 試合前は元いじめられっ子として、今いじめを受けている子供に勇気と希望を与えたいと話していた。「全力で戦う姿を見て欲しかったからね。メッセージが伝わったかな。たくさんの人に見てもらえれば、自分の気持ちも高まる。ファンの期待を裏切らないよう、まだまだレベルアップを目指します」と高視聴率を自らの糧にする決意だ。