仙台女子プロレスに期待の新人が入門した。練習生の石野由加莉と庄子真子(ともに15)が14日、仙台市の同団体道場で入門初日を迎えた。練習見学後は「仙女の規則」を里村明衣子(28)から手渡され、道場近くの寮に入寮。先輩レスラー5人と同居生活をしながら、道場で鍛え、デビューの時を待つ。

 桜満開の春、仙台。新しいつぼみが仙女に入門した。3期生の石野と庄子。指導を務める里村は「やっと仙女にも春が来た気がします。2人は宝のよう」と、若い2人との出会いに満面の笑みを浮かべた。

 里村が「即戦力になる」と話すのは石野だ。柔道初段で、身のこなしの基礎はできている。石野は前日、両親と大阪から約10時間かけて自家用車でやってきた。06年7月の旗揚げ戦をテレビ観戦、里村のパフォーマンスに圧倒され仙女を志した。同じ柔道出身の里村目指し「全力をかけて行きたい」と意気込む。

 一方の庄子は167センチと仙女一の大柄。自宅は道場から4キロほどの距離で、小学時からみちのくプロレスの追っかけをし、仙女の大会も5回見た。庄子は「地元で大きくなりたい」という。里村は「初めての大型新人。デビューして、地域の人も熱くなってくれれば」と期待を寄せる。

 2人はこの日から親元を離れ入寮、先輩との共同生活が始まった。異性との交際を禁じるなど「仙女の掟」とも言える10項目の規則を手渡された。15日は朝の道場の掃除から始まり、体力づくりに励む。デビューは未定だが、厳しい鍛錬を乗り越え、花を咲かせる。【清水智彦】