<プロボクシング:日本ミニマム級タイトルマッチ10回戦>◇2日◇東京・後楽園ホール

 日本トリプルタイトル戦が行われ、東日本大震災の影響の大きかった福島・いわき市出身の日本フェザー級王者細野悟(27)が2度目の防衛に成功した。また同じく震災の影響が出た岩手・北上市出身の日本ミニマム級王者八重樫東(28)も3度目の防衛、日本スーパーフェザー級王者岡田誠一(28=すべて大橋)も初防衛に成功した。

 3度目の防衛に成功した日本ミニマム級王者八重樫は恩師と被災者に勝利をささげた。出身地の岩手・北上市では家族が無事だったものの、実家が東日本大震災で大きな打撃を受けた。また3月26日には出身大の拓大ボクシング部総監督・鈴木達夫さん(享年75)が他界。この日の通夜を試合で欠席した八重樫はトランクスに喪章をつけて判定勝利。「恩をあだで返してきた監督と、被災した方々に勝利を贈れた」と話した。