<プロボクシング:WBA世界女子ミニマム級王座統一戦10回戦>◇17日◇大阪・よみうり文化センター千里中央

 王者の多田悦子(29=フュチュール)が、国内女子最多5度目の防衛に成功した。ファイター型の暫定王者イベス・サモラ(22=メキシコ)を相手にアウトボクシングで有効打を重ね、3-0判定勝利。ポイントは2~6点差の完勝だ。多田は「今の世の中の状況でここに立てた。楽しいボクシングをして、皆さんに少しでも元気になってほしかった」と涙を流した。

 8日には尊敬する長谷川穂積のWBCフェザー級王座陥落を観戦。「相手も同じメキシカンだし、ベルトを渡したくなかった」と気合を入れていた。V5は現WBCライトフライ級王者の富樫直美、同アトム級王者の小関桃と並ぶ国内女子最多。次戦は米国での防衛戦プランもある多田は「記録よりも盛り上がる試合をしたい」。多田の戦績は8勝(2KO)2分け。サモラは11勝(4KO)3敗。