WBC世界スーパーフェザー級王者の粟生隆寛(27=帝拳)が、被災地にささげるメッセージをトランクスに刻んで世界戦初メーンの舞台に立つ。6日に東京・代々木競技場第2体育館で控える同級9位デビス・ボスキエロ(30=イタリア)との2度目の防衛戦に向け、3日に都内のホテルで予備検診に臨んだ。検診後、粟生はトランクスの右足側に英文メッセージを刺しゅうしたことを明かした。

 「Let

 This“Fight”become

 your

 strength

 to

 move

 on,Kanto-Tohoku」(この“戦い”が前に進む勇気になれば)

 震災直後となる4月の初防衛戦も英文で「We

 are

 with

 you

 Tohoku-Kanto(ボクらは東北・関東とともにいる)」とトランクスに刻んで4回KO勝利を飾った。その後も興行で募金活動し、個人後援会と一緒にチャリティーサイン会を実施した。継続して被災地支援を考えてきた粟生は「支援や応援をしてくれる人に対して感謝したい」との思いを胸に秘め、リングに立つ。この日の検診でボスキエロよりも身長4センチ、リーチも1センチ上回っていることが判明。粟生は「やりやすいと思います」と、決意を新たにした。【藤中栄二】