元世界2階級王者長谷川穂積(32=真正)が、原点回帰のスピードボクシングを披露する。今日26日にタイのフェザー級5位ウィラポン・ソーチャンドラシット(24)とのノンタイトル10回戦を前に25日、神戸市内のジムで計量。契約ウエートいっぱいの56・2キロで一発パス。今回はプロデビュー時からの映像をじっくり見返して「昔はできたのに今はできないことを思い出したい」とテーマを掲げた。

 目標はボクシングの理想である「打たせず打つ」スタイルだ。長谷川は圧倒的なスピードで世界王者に駆け上がった。だが10度防衛の間にKO勝利を求める周囲に応えるため、打ち合うファイター型に変化した。山下会長も「足を止めて打ち合うことが多かったが、本来はパンチをもらわないボクサーだから」と説明した。

 長谷川は「この試合が終わってすぐにでも世界挑戦できる状態をキープしたい」とスーパーバンタム級を加えた3階級制覇に向けて「完封試合」を宣言した。