総合格闘家・石井慧(26=I

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 RHINO)は11月24日、米テキサス州アービングで開催される柔道大会・プレジデンツ杯に出場することが13日、明らかになった。今年4月、全米体重別の無差別級決勝で新ルールに対応できずに反則負けした悔しさを晴らすため、自ら志願して出場エントリーしたという。米国柔道連盟の後押しを受けて市民権を取得し、16年リオ五輪代表入りを目指す石井は、新ルールへの対応力をアピールする。

 ひそかにリベンジの舞台を考えていた。石井は自ら志願し、米国内でエントリー可能な大会をリサーチ。今年11月に開催されるプレジデンツ杯の無差別級が外国人でも出場できることを知り、エントリーを済ませた。同杯は全米体重別よりも小さな規模の大会となるが「やはり、あの悔しさがありますから」と説明し、約1カ月前に反則負けした屈辱を払拭(ふっしょく)する意欲を示した。

 先月14日に米バージニア州で開催された同体重別の無差別級決勝で、日本の元強化選手・高橋徳三(36)に敗れた。相手の注意2度で試合を優位に進めたが、内股を受けた際に右手で相手の右脚を封じたとされ、予想外の反則負けを喫した。石井が100キロ超級で金メダルを獲得した北京五輪では認められていた下半身の攻撃と防御は現在、禁止。16年リオ五輪の米国代表入りを目標とする上で、新ルールへの対応を迫られていた。

 石井は現在、オランダで総合格闘技と並行して柔道の練習を続けている。「今は、また次に向けて冷静に考えられています。反省はしていない。ボクはあのルールを悪用するけいこをしています」と石井節を交え、柔道技に磨きをかけていることを明かした。米国柔道連盟の後押しを受けて市民権を申請中。プレジデンツ杯優勝で新ルールへの適応力をアピールすれば、米国連盟への「恩返し」とともに、米国五輪代表入りも大きく前進しそうだ。