西前頭筆頭の逸ノ城(21=湊)が27日、大阪・大東市の部屋へ出稽古に訪れた横綱白鵬(29)から入門後初めて勝利した。白鵬が一部テレビ局を除く報道陣を締め出し、行われた申し合い。4番胸を借りた最初の一番を右四つがっぷりで組むとそのまま寄り切り。1勝のみ、稽古ではあるが、昨年秋場所前の出稽古では13番全敗。本場所でも3連敗中の横綱に勝利し、「久しぶりに横綱の胸を借りて、いい稽古ができたと思います」と振り返った。

 初場所では、相手から研究されて苦戦した。逆襲を狙う春場所へ向け、照ノ富士、豊ノ島、宝富士ら幕内力士を相手に現在特訓中の突っ張りを試したが「一番ぐらいしかできなかった」と、本領発揮はまだ先だ。場所まで残り10日。再び快進撃を見せるべく、今は爪を研いでいく。