大相撲秋場所(13日初日、東京・両国国技館)を前に、横綱審議委員会の稽古総見が4日、国技館内の相撲教習所で行われ、4大関全員による初めての稽古は激しい申し合いになった。中盤、新大関照ノ富士(23=伊勢ケ浜)が5連勝し、先輩大関がまわされたが「照ノ富士に向かっていくほかの大関の気合が違った」と北の湖理事長(元横綱)。豪栄道(29=境川)や琴奨菊(31=佐渡ケ嶽)、稀勢の里(29=田子ノ浦)が、これで終わるかとばかりに向かった。理事長は「いい稽古をしていた」と4人をたたえた。

 8勝5敗と白星先行の照ノ富士は「初めてで、いい経験になります」と強さが目立った。一方で、照ノ富士に連勝した琴奨菊も「調子がいいのは間違いない。どうしたんだろう」と手応えを得た。稀勢の里は「(負けたくないと)そういう気持ちでやりたい」と言った。照ノ富士の登場は、日本人3大関が“変わる”起爆剤になるかもしれない。