大関琴奨菊(32=佐渡ケ嶽)が西前頭筆頭宝富士(29=伊勢ケ浜)にはたき込まれ、初黒星を喫した。

 立ち合いで左に変化されると、土俵にバッタリ。勢いあまって土俵下に転げ落ちた。悔しさをにじませながら、支度部屋の風呂場では「あ~」と、声にならない声でほえた。

 春場所は相手の変化で2度敗れるなど、4敗を喫して初の綱取りに失敗。「まあ仕方ない。圧力をかける(自分の)相撲は方向性として間違っていない。しっかりと気持ちを新たに。自分に負けない」と必死に切り替えた。

 それでも、変化への遺恨は残る様子で「やりたいやつはやらせておけばいい」と恨み節も忘れなかった。