大相撲名古屋場所(7月10日初日、愛知県体育館)で、昨年の九州場所以来となる4場所ぶり8度目の優勝を目指す横綱日馬富士(32=伊勢ケ浜)が6月30日、宿舎を構える名古屋市瑞穂区内の部屋で、稽古を行った。

 名古屋入りしてから本格的な稽古始めだったが「初日としては、いい汗をかけたと思う」と話した。宝富士、誉富士の関取衆と約20分かけて22番。立ち合いからの出足、腰の高さなどを確認しながら、持ち前のスピード感ある相撲で21勝1敗と圧倒した。

 ただ1年前にヒジを手術するなど、小さな体にたくさんの故障を抱える。師匠からは、炎症を抑える薬をもらったというが「体はボロボロだから。1年前はメスを入れたし。手術した者でなければ分からないよ。不安、恐怖と痛みは」と気力で乗り切るだけ。「名古屋場所は縁起が良い。ファンの皆さんに一生懸命、頑張っている姿を見せられたら」と話した。