東十両筆頭の宇良(24=木瀬)が、千秋楽の館内を大いに沸かせた。

 同3枚目の東龍(29=玉ノ井)を相手に右に潜りながら反り技を仕掛けた。失敗すると、さらに体を回転させ、もう1度反って担ぎ上げる態勢に入ったが、惜しくも失敗。だが、その後も肩透かしで体勢を崩してから、左を差して寄り切った。

 館内を沸かせたことには「そういうつもりではないので」とサラリ。反り技を繰り出す寸前まで行ったことには「(反り技に)こだわってはないですけど、流れです。こだわってたら、次の手を打てなかったと思うので」と淡々と話した。

 勝ち越しでの新入幕昇進はならなかったが、何とか6勝9敗で場所を終えた。「最後に自分らしい相撲が取れて良かったです」と語った。