大相撲の新横綱稀勢の里(30=田子ノ浦)が17日、春場所(3月12日初日、エディオンアリーナ大阪)を前にした東京での部屋全体の稽古を打ち上げた。最後は高安と12番(8勝)取り、一気の寄りを見せれば、出し投げをしっかりと残すなど、動きの良さが目立った。「いい張りが出ている。日に日に感覚的には良くなっていて、良い状態でやれている。体は動いている」と手応えを感じていた。

 部屋の若い衆らは週明けに大阪入りするが、新横綱は東京に残って調整する方針。「誰もいないところで稽古しますよ」と笑いながら“雲隠れ”を示唆した。1月の初場所は、番付発表前に体をつくり直したことが優勝につながっただけに「この1週間で体をつくり直せると思うし、相撲以外でやれることはたくさんある。この1週間が大事」と先場所にならう考えだ。

 今日18日は地元の茨城県牛久市でパレードに臨む。これを最後に、初優勝と横綱昇進の祝賀ムードから完全に切り替える。