大相撲九州場所で、初日から3連敗の横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)が、4日目の14日も出場することが決まった。この日、福岡・大野城市の部屋で師匠の田子ノ浦親方(元前頭隆の鶴)が明かした。稀勢の里は3日目に西前頭筆頭の北勝富士に敗れ、横綱としては92年初場所の旭富士以来、26年ぶりに初日から3連敗。2日連続での金星配給で、4日目以降は休場の可能性が浮上していた。

田子ノ浦親方は、午前6時40分すぎに報道陣に対応し「話したのですが、出るということです。休場するという言葉は出なかった」と切り出した。話し合いは前日13日夜、稀勢の里が宿舎に戻った後に行われ、時間としては短いものだったという。

今場所は白鵬、鶴竜の2横綱が休場し、初の一人横綱として、これまで以上に責任ある立場だが、同親方は「(横綱の責任は)本人としてはもちろん分かっている。自分としては、弟子を信じるしかない。まだまだできると思う。(稀勢の里は)『頑張ります』と言っている。自信を持って行けというしかない。頑張ると言っている以上は、背中を押すしかない」と続けた。初日から3連敗した横綱が、4日目の土俵に上がるのは、88年秋場所の大乃国以来、30年ぶりで、平成では初。同場所で大乃国は8勝7敗で勝ち越している。4日目は東前頭2枚目で、初日から3連勝の栃煌山と対戦する。