新大関貴景勝(22=千賀ノ浦)が夏場所に向けて、本格的に始動した。1日、東京・台東区の部屋で令和を迎えて初の稽古を行い、四股やすり足などの基礎運動と、ぶつかり稽古で汗を流した。大関として初めて迎えた25日間の春巡業を終え「疲労とも闘わないと」と心身の回復を意識する一方で、番付発表の翌日から熱のこもった稽古を見せた。

先場所に比べて不安は少ない。大関昇進を決めた3月の春場所前は、1月の初場所千秋楽で負傷した右足裏の影響で、基礎運動で体づくりに励む期間が長引いた。春巡業では無理に番数を重ねず、基礎運動で適度に体を動かし「今場所はある程度、体ができている」と現時点で状態は良好。数日以内に相撲を取る稽古を行い、実戦感覚を磨く構えだ。「焦る必要はない。(大関だからといって)変な厳しさをもたなくていい」と、ペースを乱さずに調整する。