大相撲秋場所(東京・両国国技館)初日を翌日に控えた7日、同所で恒例の土俵祭りが行われ、大関復帰を目指す関脇貴景勝(23=千賀ノ浦)らが参加した。貴景勝は初日で平幕の大栄翔、2日目に碧山と対戦。右膝の負傷により2場所連続で休場し、本場所の土俵に立つのは約4カ月ぶりとなる。初日に向けて「気合でしょ。気持ちで負けたらダメ。4カ月間フラストレーションがたまっている。今まで仕事していないニートみたいなもの。戦うのが仕事だから」と闘志をみなぎらせた。

大関返り咲きに向けて10勝以上が必要。「自分が良くても相手が良かったら負ける。負けたとしても14日間ある。あまり考えず、やるべきことをやっていく」。112日ぶりとなる本場所。2、3日に行われた二所ノ関一門の連合稽古など、関取衆との申し合いで大きく勝ち越すことはなかったが、基礎運動などで入念に体を仕上げてきた。「4カ月間で気づいたことがある。食生活だったり、今までより細かく突き詰めてきた」。

00年以降、1場所で大関復帰を果たした栃ノ心、栃東、武双山ら5人6例では、いずれも初日からの連勝発進に成功している。カギとなる序盤戦に向けて、貴景勝は「いいスタートを切りたい」と、短い言葉に力を込めた。