東前頭5枚目阿炎(26=錣山)が事実上の“懲罰休場”となった。この日の幕内土俵入りに姿を現さず、突然7日目からの休場が発表された。NHK大相撲中継で向正面の解説を務めた師匠の錣山親方(元関脇寺尾)は「数人のお客様と会食に行ったため。大事を取り休場することになった」と説明した。

日本相撲協会は場所前に、協会員の移動について「基本的に外出禁止とし、不要不急の外出をしない」とのマニュアルを各部屋に配布していた。弟子の失態に師匠は「こういう時期に軽はずみな行動をしてしまった。申し訳ありません」と謝罪。発熱などの体調不良は報告されていないという。

阿炎が会食に行っていたことが師匠の耳に届いたのは、この日の午後2時ごろ。師匠は「自業自得というか、本人がコロナにかかるのは自分の責任。協会員が一丸となり、お客さんを入れて開催するのに最低のこと」とばっさり切り捨てた。打ち出し後、阿炎と直接話して事情聴取するという。八角理事長(元横綱北勝海)は「残念です」と何度も繰り返し「今日だって(阿炎と対戦する予定だった)御嶽海のファンもいるし、阿炎のファンもいる。ガックリさせたことは本当に申し訳ない」とファンにわびた。

阿炎は場所前の6月に3歳下の一般女性との結婚を発表。「籍を入れてすぐ負け越すのは嫌」と意気込んでいたが、昨年11月の不適切動画の投稿などに続いて、またしてもファンの信頼を損なう結果となってしまった。