元AKB48の小野恵令奈(18)が20日、東京・福家書店新宿サブナード店で写真集「ツンエレ!

 ~帰ってきたえれぴょん(18)~」(幻冬舎)発売記念握手会を開き、約1年半ぶりに取材陣の前に姿を見せた。2010年9月にAKB48から離れ、同11月から芸能活動を休止。昨秋に新事務所と契約して以降、各地で小規模なイべントを繰り返していたが、大勢のカメラの前に立ち、あらためて「無事、帰還しました」とあいさつした。

 小野は目もくらむばかりのフラッシュを浴び、一瞬驚きの表情を見せた。だが、その後に約60人の取材陣から次々とポーズを要求されると、笑みを浮かべて応じた。「気合を入れてきました。感謝を含め、お話ししたいという気持ち。しゃべりたい気満々。爆睡しました。充電完了」。約1年半のブランクは感じさせなかった。

 取材後、小野はスタッフが用意したお立ち台に上り、ファンにあいさつした。「1年半お待たせしまして。無事、帰還いたしました」。“お帰りコール”を受けると「ご縁がありますように」の意味を込め、5円チョコレートをファンにプレゼントした。

 国際派女優を目指し、10年9月にAKB48を卒業した。英国に語学留学するも環境になじめず帰国。同11月のイベントを最後に1年半沈黙した。その間の思いを小野は「夢を諦めようと思ったこともあった。自分を見つめ直すのに大切な時間。すごく子どもだったので、経験して考え方、接し方…いろいろ変わりました。いつか機会があったら赤裸々に話したい」と意味深に振り返った。

 写真集の撮影前には、大人っぽい表情の研究もした。「写真集だから、出すところも出して、やることもやって、新しい表情を見つけられました」。卒業時よりもスリムになり、会場に訪れたファンからは「昔より大人っぽくなっていた」の声が上がった。

 6月13日に「えれぴょん」で、ソロ歌手デビューする。「そんなにうまくいく世の中じゃない。死ぬ気で頑張ります」。ゴールデンウイークには、ニコニコ動画の番組「えれなびげーしょんっ!」の企画で東京、大阪、名古屋で計7回、小規模のイベントを行った。今後、札幌、福岡にも足を運ぶ予定でファンとの接点を増やしている。

 今後は声優や得意のイラスト、プロモーションビデオの演出への挑戦を希望しており、「肩書にとらわれない人でいたい。小野恵令奈って何なんだろうという、謎のままでいいくらい」。失いかけた夢は、胸いっぱいに広がっている。

 ◆小野恵令奈(おの・えれな)1993年(平5)11月26日、東京都生まれ。06年4月1日、AKB48の2期生としてチームK結成でデビュー。07年に映画「あしたの私のつくり方」で女優デビューし、10年6月公開の映画「さんかく」では、小悪魔的少女を演じた。AKB48選抜総選挙では09年第1回で11位、10年第2回で15位。同年9月27日にAKB48を卒業。154センチ。血液型A。