女優菅野美穂(30)がパンダのドキュメンタリー映画「パンダフルライフ」(毛利匡監督、8月30日公開)で、初めて映画ナレーションに挑むことが21日、分かった。和歌山県と中国で撮影を行った、パンダ家族を描いた温かい物語。優しい雰囲気を持ち、ボランティア活動や自然への興味も深い菅野が起用された。

 テレビ番組以外で声の仕事をするのは初めてというだけに、菅野は「パンダフル-」の収録前、撮影が行われた中国・四川省の成都パンダ繁育研究基地を訪れたいと希望していた。しかし、今月12日に大地震が発生し困難に。広がる被害状況に、菅野は「とてもショックで悲しいです。1日でも早く救援が進み、復興に向かってもらいたいと願っています」と話した。

 パンダに関して、最近では悲しいニュースが続いている。先月30日には東京・上野動物園のリンリンが死に、四川大地震でもパンダが行方不明になった。菅野は子供のころに動物園で買ってもらったぬいぐるみを大切にするなど、あこがれの動物だったという。現場訪れることはできなくなったが「パンダを通じて、動物、人間、そして自然との共生を考えながら、ナレーションに取り組みたい」と、意気込みを見せた。

 同作は、和歌山県白浜町のアドベンチャーワールドで生まれた双子パンダが、母親と別れて中国に里帰りする様子を描く。約1年かけて、兄弟の成長を追った作品で、成都のパンダ繁育研究基地に海外クルーが入るのは初めて。