俳優小栗旬(26)が映画監督に初挑戦することが2日、分かった。監督業に取り組む俳優は多いが、20代で全国公開規模の映画を手掛ける例はない。来年にも公開の予定で、映画の正式名は不明だが、関係者の間で「SURELY

 SOMEDAY(シュアリー・サムデイ)」と呼ばれている。

 小栗が俳優としては史上最年少で映画監督デビューする。映画関係者は「オリジナル脚本で、出演者へのオファーも終了済み。今夏にも小栗旬監督でクランクインする」と話した。小栗は現在、仕事のため海外に滞在している。

 以前から映画監督志望があった。昨年秋に米映画「イーグル・アイ」のD・J・カルーソ監督と対談。「自分も映画製作に興味がある」と切り出し、同監督からは「君の質問は演出面ばかり。監督になれるよ」と返されていた。今春には出演映画「クローズZERO2」の、館内マナーCMの演出も手掛けた。

 所属事務所は映画製作会社で、社長は映画「太陽を盗んだ男」「クローズZERO」などのプロデューサー山本又一朗氏。父哲家(てつや)氏はボローニャ国立歌劇場などの日本公演を手掛ける舞台監督と、裏方に撤する映画、舞台制作のプロフェッショナルと身近に接してきたことも、監督進出のきっかけのようだ。

 小栗は群像劇の米映画「クラッシュ」や、米俳優ジム・キャリーらを挙げるように、好みのジャンルは幅広い。一方ですでにキャストも決定しており「クローズ-」のようなイケメンがそろう青春映画との情報もある。

 米ハリウッドでは、クリント・イーストウッド、ショーン・ペンら、監督業でも成功する俳優は多い。国内では、北野武でも初監督は42歳で、20代俳優による大手配給会社の作品は例がない。関係者の間で「SURELY

 SOMEDAY」と呼ばれる同映画について、配給会社とみられる松竹は「その題名の脚本の映画化は進めています。ただ、監督の件はお話しできません」と答えた。小栗監督デビューは極秘プロジェクトとして進行している。