女優相武紗季(25)が、76年に中国で起きた大地震を映画化した「唐山(とうざん)大地震-想い続けた32年-」(フォン・シャオガン監督、3月26日公開)で日本語吹き替えを務めることが28日、分かった。20世紀以降では全世界で最多の死者24万人、重傷者16万人の被害を出した震災を背景に、ある家族の32年間を描いた作品。相武はメーンキャストの1人で、心の闇に悩みながらも強く生きる娘ファン・ドンの声を担当する。実写映画の吹き替えは初めて。

 相武は「私も阪神・淡路大震災を経験したので、共感できる部分も多く、自然災害がどれほど人の人生に影響を及ぼすのか、この映画を見て感じることができると思います。この感動を多くの人たちに伝えられるように頑張ります」。映画のメッセージ性も強く実感した様子で、「大地震でバラバラになったある家族を通して、『本当に大切なもの』を知ることができました」とコメントした。

 ファン・ドンの幼少期は、人気子役で同じく兵庫県出身の芦田愛菜(6)が吹き替える。「私が演じる少女はとても悲しい思いをしたのに、強く、前を向いて乗り越えていく姿がすてき。私もあんな女の子になりたい」。