ミカンで知られる愛媛県は、27年連続、キウイ生産量でも日本一を誇っている。黄色い果肉で知られる「ゴールドキウイ」を県産ブランドと認定し、ミカンと同様に海外輸出も狙っている。

 ミカンの供給過剰を背景に70年代半ばごろに栽培が始まった。温暖な気候を好む点はミカンと共通するが、キウイは湿り気の多い土地が適している。農家はミカンの収穫量を調整するため、湿気の多い土地にキウイを植え替え、作付面積が一気に増えた。

 県も研究を重ね、4~5日と短い開花期間でも多く受粉できる方法を開発。職員が農家に出向いて栽培の計画を立て指導することで、生産の安定化を図った。県内ではキウイを使ったジャムなども販売。2001年にはニュージーランドに本拠を置くキウイの輸入販売会社ゼスプリと協力し、ゴールドキウイの栽培に力を入れ始めた。愛媛県産を消費者に広く知ってもらおうと、ことし9月に71ある「愛あるブランド産品」のひとつに認定した。

 県の担当者は「今後はキウイを台湾や香港、シンガポールに輸出していきたい」と意気込んでいる。