21日に大腸がんのため主演舞台「THE WINDS OF GOD」を降板することを発表した俳優の今井雅之(54)が23日、木曜コメンテーターを務めるTOKYO MX「バラいろダンディ」に生出演。改めて、舞台降板理由を説明し、「苦渋の決断だった。俳優として死ぬほど辛い」と心境を告白した。

 今井は21日にブログなどで、大腸がんを罹患し、開腹手術を受け、現在も抗がん剤投与を続けていることを公表した。舞台降板について、「舞台上での発声に限界があり、お客様に完璧な状態で舞台をお観せすることが出来ないと判断し、舞台出演を断念致しました」と説明していた。

 番組冒頭、アシスタントを務める元日本テレビでフリーの阿部哲子アナウンサー(36)から「今井さんがいた。良かった」と喜ばれ、「おっ〜す」と声を上げた今井だったが、そのトーンは低かった。しかし、番組内で意見を求められてもしっかりと受け答えをし、笑顔も見せた。

 話題が自身の舞台降板に及ぶと、詳細については「30日に会見を行う」と断りを入れ、「(手術で)腹筋を切って、大腸も切って……今、これが精いっぱいの声なんです」と、病気によりあまり声が出せない状況であることを明かした。降板に至った経緯については、マイクを付けずに舞台をやるため、現状のように声があまり出せない状況などを鑑みて「このような自分を(客に)見せられない」と決断したことを説明した。

 また今井はギリギリまで「出られる」と思って悩んでいたというが、「『やめた方がいい。命が持たない』とドクターストップが掛かった」ことも明らかにし、「苦渋の決断だった、俳優として死ぬより辛い」と心境を告白した。

 番組共演者から「ゆっくり静養して」と励ましの言葉を掛けられたが、今井は現在も入院しながら、舞台の稽古に顔を出しているという。「出演者、スタッフ皆が一生懸命やっている。僕だけベッドの上で口を開けて寝ている訳にはいかない」と舞台関係者を思いやり、「できる範囲のサポートをさせてもらっている。本番もできる限り全国を回りたい」と責任感を示した。