木村拓哉(42)主演映画「HERO」(18日公開、鈴木雅之監督)の完成報告会見が5日、東京・霞が関の法務省で行われ、木村、北川景子(28)佐藤浩市(54)らが出席した。

 スーツを着ない型破りな検察官の久利生(くりゅう)を演じた木村は、チェックのシャツにジーンズという、映画から飛び出したような姿で登壇。「久利生としてはいつもと何も変わらないことをやっているけど、映画という形式上、表現がほんの少し異なる。うれしいけど、半分照れくさい」と話した。

 撮影では、木村は撮影中止の危機を救う「ヒーロー」になっていた。佐藤が木村との対決場面の撮影当日、アレルギーで顔が腫れるハプニングに見舞われた。「どうしたらいいかと思っていたら、座長(木村)が知っている大学の系列の病院に急きょ行かせていただき、点滴と注射を打った。何とか無事に撮影ができ、迷惑かけずに済んだ。座長のおかげでございます」と、頭を下げていた。

 久利生の元担当事務官で、01年のドラマ第1シリーズでヒロインを演じた松たか子(38)が、検事になって出演する。放送当時、まだ中学生だった北川は「松さんと(木村が)並んでいるのを見て、本物の『HERO』だなと思った。テレビで見ていた『HERO』で、中学時代にタイムスリップしたようでうれしかった」と興奮した。

 イベントでは法務省の象徴でもある赤れんが棟をバックに写真撮影も行われた。同省で芸能イベントが行われるのは初めてで、木村は「これから検察官になる方が必ずここを通って世の中に羽ばたいている。今日ここで写真を撮れることに縁を感じるし、法務省のみなさんに感謝しています」と話していた。

 ほか杉本哲太、浜田岳、正名(まさな)僕蔵、吉田羊、松重豊、八嶋智人、小日向文世、角野卓造、鈴木監督が登壇した。