史上初めて幕末スタートとなるNHK次期連続テレビ小説「あさが来た」(月~土曜、午前8時=28日スタート)の第1週完成披露試写会が1日午前、同大阪放送局で行われ、ヒロインの波瑠(24)、相手役の玉木宏(35)が出席した。

 今作のヒロインが連発する決めゼリフは「びっくりぽんです」。13年上期「あまちゃん」の「じぇじぇじぇ!」に負けないインパクトで、要所でヒロインがこれを口にしている。

 ドラマは、幕末の時代からスタートし、京都の豪商に生まれたおてんば娘が主人公。武家も出演する“時代劇”の中での「びっくりぽんです」は、意表を突いており、佐野元彦エグゼクティブ・プロデューサーは「好奇心旺盛なヒロインのキャラクターを表現した言葉で、何度も出てきます」と説明した。

 波瑠演じるヒロイン・あさは、大阪の商家に嫁いだ後も、明治維新で傾いた家業を再興させようと、趣味人の夫に代わって奔走。後に銀行、生命保険会社を立ち上げる。たくましい女性像だ。この日は1週目の試写だったため、子役の出番で、波瑠は冒頭と、6日目の最後のみの出演だった。

 ただし、その第1週ラスト、あでやかな着物姿の波瑠は、木に登って登場。大人になっても、おてんばのままの役柄。衣装、豪商の娘の設定ともにそぐわない木登り場面こそ「びっくりぽん」でもあった。

 この場面に対して、波瑠は「クレーンでつり上げてもらって、登ってみると、高くて。でも、手を振りたくなった。ここからなら、何でも見えるぞって、気持ちのいい場面でした」と振り返った。

 また、劇中で11歳前後の少女時代は、ヒロインを05年生まれの子役・鈴木梨央が演じているが、後の夫になる相手役の玉木は、年齢設定は22歳で、本人のまま。当時の商家では、10歳以上の年齢差がある夫婦は珍しくなかったものの、画面に映る子役と玉木の“カップル”には、やはり「びっくりぽん」だ。

 これについて、玉木は、設定上の年齢差を念頭に「もともと、家同士で決められた結婚ですし、あさの幼少期にしっかりと向き合って、演じました」と苦笑ながら話した。

 それこそ「びっくりぽん」続きの流れだったが、5月にスタートした長丁場の収録も4カ月目に入り、2人の体調維持法はいたってシンプル。「食べて寝る」と口をそろえた。

 波瑠は「毎朝、ここ(同局)の食堂で作ってくれるサンドイッチで頑張れています」。終日に及ぶ収録を乗り切る波瑠の秘策は“朝サンドイッチ”とか。一方の玉木は「大阪は何を食べてもおいしい。焼き肉が好きなので、焼き肉で元気が出ますね」と言い、体調管理法は「びっくりぽん」ではないようだ。