俳優鶴見辰吾(50)が、来年3月13日の横浜マラソン2016年で2時間台で走るため、ハイレベルの練習を続けている。初マラソンだった今年の同大会は、3時間12分58秒と好走も、大会側の距離測定ミスが発覚。直後に宣言した「2時間台で完走」(サブスリー)は、市民ランナーレベルでは「1%の確率」の難関だが、鶴見は既に手応えを感じていた。

 速い。実に速い。潮風を受けながら、グングンと前に進んでいく。私も昨年の大阪マラソンを3時間27分8秒で走ったが、あっという間に離され、レベルの差を見せつけられた。本番まで約5カ月。50歳の鶴見は目標達成に向け、着々と準備を進めていた。

 「2時間台で走ると大風呂敷を広げましたからね。練習を再開した8月は暑くて前回大会のペースで走れず、焦りましたが、涼しくなった途端、調子が上がってきました。この前、1キロ3分50秒ペースで3キロほど走りましたが、きつく感じませんでした。2時間台、夢じゃないかなと」

 市民ランナーの憧れは、3時間台とされる。これは1キロ5分台前半でも実現可能。しかし、2時間台となると、1キロ4分前後の走力が必須で、この1時間を短縮するのは「至難」といえる。しかし、鶴見は初マラソンとなった前回大会を3時間12分58秒で走った。大会後、186・2メートル短かったことが判明したとはいえ、1キロ4分20~30秒ペース。多くの市民ランナーを感心させた。

 「『すごい』と言われてうれしかったです。40歳から自転車を始めて心肺機能の下地があったのが大きかったです。ただ、昨年10月に練習を始めた頃は、1キロ5分45秒ペース。使う筋肉が違いますから。その後、ナイキの練習アプリに指示されるがままペース走(一定のペースで走る)、ビルド走(一定の距離をペースを上げて走る)の練習を繰り返しました。トレーナーは一切、つけてません。他の市民ランナーと同じ条件で走るのが美学ですから」

 結果、ほぼフルマラソンの42・0088キロを「1度もやめたいとは思わず」に走り切った。記録は公認されなかったが、鶴見は今も「ボランティアの方々も懸命でありがたかった。恨みはないです」と話す。その上でサブスリーを宣言し、前回と同様に独自トレーニングを続けている。体脂肪率も10%をキープ。大会時は51歳だ。「このまま練習を積んで、ケガをせず、1%の中に入ってみたいですね」と目を輝かせている。【柳田通斉】

 ◆鶴見辰吾(つるみ・しんご)1964年(昭39)12月29日、東京都生まれ。77年にテレビ朝日系ドラマ「竹の子すくすく」でデビュー。その後、TBS系「3年B組金八先生」「スクール☆ウォーズ」などで知名度を上げ、80年映画「翔んだカップル」で初主演。NHK連続テレビ小説「梅ちゃん先生」、大河ドラマ「軍師官兵衛」、映画「バンクーバーの朝日」などにも出演。176センチ、62キロ。血液型A。

 ◆横浜マラソンの距離不足 今年3月15日に初開催された約1カ月後の4月7日、距離がフルマラソンで186・2メートル短かったと主催者が発表。一部に首都高速道路湾岸線が約11キロあり、事前計測を地図だけで済ませたことが主な原因だったが、鶴見はツイッターで「あれはなかったことにしてもらっていいです。その代わり、次のフルマラソンが初マラソンということで、2時間台で走ってやります」とコメントした。