アンジェリーナ・ジョリー(40)が、米国時間の4日付のニューヨーク・タイムズ紙のインタビューで、3作目の監督作品となる新作「By the Sea (原題)」(11月13日全米公開)の撮影についてオープンに語った。

 ジョリーは今作品で、夫ブラッド・ピット(51)と10年ぶりに夫婦役で共演している。13年2月、乳ガンの予防策として両乳房の切除手術を行っているジョリーは同作について、「変更したり、カットしたかったシーンがたくさんあるわ。途中で、入浴シーンで裸になるのは自分だってことに気づいたりして。でも、自分が両乳房を切除しているからとか、私たちが夫婦だからとか、世間の人々がいろんな風に分析するからとか、そういった理由で変更したりカットすることはできない。それは騙しになってしまうから」と語った。

 昨年8月にフランスで挙式した夫妻は、ハネムーン先である地中海のマルタ島で同作を撮影した。離婚危機にある夫婦の話で、激しく争うシーンもあり、観る者がどうしても、夫妻の結婚生活とオーバーラップさせてしまう内容だ。ジョリーはこの点について、「映画を観た人々が、この夫婦の問題が私たちと同じだと思うなら、それは間違い。でも、私たち夫婦にだって問題はあるし、言い争うこともある。非常に人間的で、欠点もある2人だから。それを見せるのはいいことだと思う」と語った。

 夫婦でチームを組んでの撮影については、「撮影開始から数日で、これは大間違いだった、一体何を考えていたのか?と思った。撮影を始める前に、自分たちは破滅してしまうだろうと。でも、映画を撮り終えるまで、お互いに言い争ったり、失望し合うなど、いい時も悪い時もあった。それでもやり続け、お互いについて学び、新たな仕事上の関係を発見し、”最悪の状況になった時もあったけど、うまくいった”と思えるまでになった」と明かした。(ニューヨーク=鹿目直子)