女性アイドルグループ、アンジュルムが29日、東京・日本武道館で福田花音(20)の卒業コンサートを行った。

 09年にスマイレージのグループ名で結成された当時からの初期メンバーで、グループとして6年、ハロプロエッグ(研修生)から数えて約11年のアイドル人生にピリオドを打った。

 「百花繚乱(りょうらん)」と銘打たれた最後のステージで、福田は赤の和服風衣装にツインテール姿で踊り乱れた。「ハロー!プロジェクト、アンジュルムに福田花音という歴史を残せるような最高のライブにしたい」。その言葉通り、メンバー1人1人とデュエットする楽曲を選ぶなど、思い出に残る自己プロデュース企画で最後のステージを飾った。

 初めて作詞した楽曲「わたし」など、23曲を披露した。「交差点」では1人、サブステージに立ち、自分以外の8人が歌う姿を涙で見守った。瞳に涙を浮かべながら「1回も泣かないでここまで来られた」とジョークを口にすると、同じ初期メンバーの和田彩花(21)から「うそだろ~」と体当たりされた。

 アンコールでは、お気に入りのバラード曲「私の心」をソロで歌った。メンバーカラーのピンク色で、シンデレラをイメージしたロングドレス姿。「私はシンデレラの生まれ変わり」と言っていた、デビュー当初の夢をかなえた。

 握手会では「塩対応(そっけない対応)」を見せることもあることで知られた。「時には塩対応で振り回したり、『釣った魚にエサをやらないタイプだね』と言われたこともあった(笑い)」。それでも、「好き勝手にやらせていただいて、ある意味ハロプロの歴史を変えちゃったと思いますが、11年の毎日が楽しくて仕方がなかったということだけは胸を張って言えます」と宣言し、拍手を浴びていた。