今年の上半期、リズムネタ「ラッスンゴレライ」でブレークしたお笑いコンビ「8・6秒バズーカー」は1日、大阪・よしもと漫才劇場で、1周年記念記者会見に出席。「2015 ユーキャン新語・流行語大賞」の年間大賞が、「トリプルスリー」「爆買い」に決まったことに「悔しいですね。上半期に頑張りすぎました…」と肩を落とした。

 昨年末、ネタ動画の再生がヒットし、年明けから一気にブレークしたコンビだったが、秋以降は失速。この日、劇場1周年記念会見の後、報道陣から年間大賞の決定を聞かされた田中シングル(24)は「え? もう決まったんですか? トリプルスリーより、ラッスンゴレライの方が、みんな言ってたんじゃないですか…」とぼうぜん。続けて「上半期に頑張りすぎましたね」と、後悔の念ものぞかせた。

 ただし、コンビは秋以降、5年ぶりに復活した「M-1グランプリ」に、リズムネタを封印して臨むなど、漫才へ本腰を入れて取り組んでいた。突然のブレークで、見失いそうになった自分を取り戻し、ネタの掛け合いで笑わせる腕を磨いてきた。

 この日は、漫才劇場1周年記念で、他の若手コンビとともに、料理をネタに1分間の掛け合い漫才を披露。これを見ていた大先輩の中田カウス(66)からは「バズーカー、しゃべり、割といけるな。もう終わりかけてるのに、また、勢いを見られて安心した」と、お誉めの言葉ももらった。

 田中は「来年は漫才で頑張って、芸の方でちょっと…(飛躍を)ですね」。はまやねん(24)も「もう、意味のない言葉(ラッスンゴレライ)は嫌」と話し、しゃべくり磨きに精を出し、今年後半の失速を取り返すことを誓っていた。

 また、この日は、吉本興業が人気芸人を発掘、強化しようと、大阪・なんばグランド花月(NGK)向かいに設けた「よしもと漫才劇場」の1周年記念で、同劇場内で、記者会見が行われた。席上で、第1回上方漫才協会大賞を新設することも発表。中田カウスが同協会会長、中田ボタン(67)が同副会長を務め、来年1月11日にNGKで第1回大賞が決まる。

 当面は、吉本の若手約200組を対象とし、報酬はNGKへの出番など。カウスは「(M-1グランプリなど)賞レースの出来を見ながら決める」と話した。