俳優の野村宏伸(50)が、年収が約1億円だったという絶頂期から、転落して多額の借金を抱えるに至った波乱に満ちた半生を明かした。

 野村は10日放送のテレビ東京系「ヨソで言わんとい亭~ココだけの話が聞ける 料亭~」に出演。自身の半生を振り返った。

 化学工場の社長を父親に持つ裕福な家庭で育ち、何不自由ない暮らしをしていたが、高校時代に親が事業に失敗し莫大(ばくだい)な借金を抱えることに。借金取りから身を隠すために夜逃げし、一時は家族がバラバラに暮らしたが、その後、父親が都内でタクシードライバーの職に就き、ほそぼそながら再び家族一緒の暮らしが戻ったという。

 そして野村が18歳のときに転機が。角川映画「メイン・テーマ」のオーディションを妹が見つけ、野村はその賞金欲しさに受けたが、なんと2万3000人の応募者の中から合格。さらに事務所を移籍してすぐ、オーディションもなくいきなり「教師びんびん物語」に抜てきされ、一躍スターとなった。絶頂期の年収は約1億円。28歳で世田谷に110坪、2億4000万円の豪邸を建てた。

 どんどん増え続ける収入に感覚がおかしくるほどだったという野村。ある時、友人にお金を貸して欲しいと頼まれ「月末に返してくれるなら」と3000万円を貸した。さらに別の友人にも1000万円単位で貸し、合計で7000万円に達したが、その金は今も返ってきていないことを明かした。

 そのうち「びんびん」シリーズも終わり仕事が激減。残っている家のローンの支払い。また、豪邸だけに使用する電気量も多く、電気代だけで月10万円かかることもあり、生活費は月100万円を超えていたという。仕方なく豪邸を手放したが、借金2000万円が残った。

 そしてまた新しい事務所に移り、借金返済のために事務所から1000万円を借りて、なんとかしのいだという。しかし仕事はあまりなく暇だったため、自動車ディーラーの友人の仕事を手伝って生計を立てていたことを明かした。そんな転落の人生を野村は「俺、何やってんだ。俺の人生」と笑った。