昨年大みそかに放送された第66回NHK紅白歌合戦の歌手別視聴率が4日、分かった。関東地区の最高は、卒業メンバーの前田敦子(24)と大島優子(27)がサプライズ登場したAKB48が歌い終え、次のEXILEにつなぐ間の時間帯に記録した43・4%だった。男女の人気グループが番組を盛り上げた格好となった。白組トリの近藤真彦(51)と大トリの松田聖子(53)は、ともに42・2%と高い数字を出した。

 歌手別最高視聴率のキーワードは「卒業」だった。AKB48は10周年の最後を飾る舞台で、前田と大島のサプライズ出演で視聴率を押し上げた。4月で卒業する高橋みなみ(24)がイリュージョンを披露して、空のボックスからメンバーを出現させ、ヒットメドレー最初の曲「会いたかった」を歌い終わると、ステージ後方から前田が登場。高橋は、驚いて「聞いてないよ~」と目を潤ませた。

 並んで「フライングゲット」を歌うと次のサプライズ。3曲目「ヘビーローテーション」では、ステージ前方の客席から大島が登場。「ワン! ツー! スリー! フォー!!」と、掛け声が響くと、我慢できずに高橋の目から涙があふれた。3人並んで最後の「恋するフォーチュンクッキー」を歌い、高橋は「うれしいです」と涙をぬぐった。

 感動の中、白組司会のV6井ノ原快彦が次の出場グループ、EXILEを紹介した。AKB48が歌い終え、EXILEにつなぐ時間帯が午後9時54分で、視聴率43・4%を記録。この日でパフォーマーを卒業する松本利夫(40)USA(38)MAKIDAI(40)の3人が、「24karats GOLD SOUL」と「Rising Sun」のメドレーでラストパフォーマンスを披露した。「卒業」というテーマを持った2グループが出場歌手の中で最高の瞬間視聴率を記録した。

 これに続いたのが、トリのマッチと聖子。80年代のアイドル時代からトップを走る2人が堂々の42・2%をマーク。番組全体の瞬間最高視聴率は、全ての歌手が歌い終え、勝敗の発表を待っている午後11時40分。映像がダイジェストで流れる中、45・1%を記録した。

 今回の紅白は、午後9時からの第2部で前年を3ポイント下回る歴代最低の平均視聴率39・2%を関東地区で記録した。