俳優で歌手の半田健人(31)が7日、東京・銀座山野楽器で「ようこそ、昭和歌謡の世界へ」と題した音楽鑑賞会を行った。

 同所で12年から始まった「良質の再生音楽を良質の再生環境で楽しむライフスタイルの普及」を目的にした音楽会で今回が12回目。

 昭和歌謡に造詣の深い半田が、CDとレコードの私物コレクションを会場に持ち込んだ。歌謡曲からクラシックまでの楽曲の数々を高級オーディオで約100人が楽しんだ。

 スタートは多くの人が知っている沢田研二の「ダーリング」。そして、野口五郎の「熱愛」へと続いた。新人時代の野口は音へのこだわりがアイドル離れしていて、約1億円をかけて自宅にスタジオを作ったエピソードなども披露した。

 トークでは、音が均一なデジタルとは違うレコードならではの魅力を何度も語った。レコード時代はボーカルが主軸だった。つまり「曲で1番見せたい、聞かせたい部分(ボーカル)を前面に出していた」という。だが、デジタルの現代は「すべての音が整列していて、音量を上げないと声が聞こえない」と嘆いた。

 多くの音楽会とはひと味違う、半田の名解説を随時交えながらの音楽サロンだった。