女優二階堂ふみ(21)が2日、都内で、映画「蜜のあわれ」舞台あいさつに登壇し、同作品をイメージした赤い衣装からの卒業を撤回した。

 金魚の姿を持つ少女赤子役の二階堂は、役柄に合わせて同映画のプロモーションを全て赤い衣装で行ったという。「映画はものすごく赤のイメージが強いのでずっと着ていたんですけど、今日で赤子おさめ。お客さんがこの映画をみて、赤い気分で劇場を出られるんじゃないかなと思うので、すごくいい期間でした」と話した。

 また、小説家室生犀星の作品が原作となっている同映画への出演を熱望していたと明かし、「17歳の頃に原作を読んで、ずっと映画にしたいという気持ちでいました。こうやってお披露目をする日がきて、思い続けてきたものが作品になるのはすごくうれしいです」と笑顔をみせた。

 石井岳龍監督(59)から「赤いドレス、今日で終わりではなくて、もう1年ぐらいぜひ着続けてほしい。コメントを聞いて、とても悲しかったので」とお願いされると、「少しでも多くの方に映画を見てもらえるように、赤をもう少し着続けようと思います」と笑顔で返し、石井監督も胸をなで下ろしていた。

 同映画は、俳優大杉漣(64)演じる老作家と、二階堂演じる金魚の姿を持つ少女赤子とのエロチックな触れ合い、そして真木よう子(33)演じる老作家へ愛を募らせる幽霊との三角関係を描く文学ドラマ。二階堂の一糸まとわぬお尻がアップで映される場面や、大杉との濃密なラブシーンもおさめられており、原作ファンならずとも大注目の作品となっている。