女優藤原紀香(45)と結婚した歌舞伎俳優の片岡愛之助(44)が26日、大阪市内でライフワークの主演舞台「第9回 永楽館歌舞伎」取材会を行った。結婚後初となる今年の開催には「全面的にサポートしてくれていますから、万全の体制で臨めると思います」と語った。

 同歌舞伎は11月4~11日に兵庫県豊岡市の「出石永楽館」で、今年は過去最多のべ15公演を予定している。これまで昨年の13公演が最高だったが、中貝宗治豊岡市長(61)によると「毎年完売で、すてきなお嫁さんがこられたので、さらに人気が沸騰するだろう」と日程を1日追加、2公演を増やしたという。市長による“紀香効果”の祝福に、愛之助も苦笑いするしかなかった。

 愛之助は昨年から恋の行方が注目された紀香と、今年3月末に結婚。昨年11月の同公演時はまだ“婚約状態”で、紀香の来場にも注目が集まっていた。

 開幕前日の恒例の市内お練りでは、沿道の一般ファンから「紀香はこないのか」との声が多数飛んだ。愛之助は「待ってんのは、そっちか? と(笑い)。沿道に3万9000人が集まり、生まれて初めてあんなに多くの人のパワーを感じた」と笑いながら振り返った。

 だが、今年はすでに紀香は、おかみさんとしてサポートしている。愛之助は「今回は(紀香も)行きますから、皆さんの期待に応えられると思いますよ」とニッコリ。「万全の体制で」公演に臨めると語った。

 同歌舞伎は、日本最古の芝居小屋「永楽館」が08年にリニューアルオープンした際に、愛之助が座頭となって歌舞伎興行を開催。以来、毎年開いており、今年で9回目になる。

 愛之助の座頭公演だけに毎年、初役を務める演目を用意している。今年は「信州川中島合戦」で長尾輝虎(上杉謙信)に初挑戦。また、松竹新喜劇の名作を歌舞伎化した「春重四海波(はるをかさねてしかいなみ)」では、初の老け役にも挑む。

 また毎年、フレキシブルな口上でも客席をわかせている。紀香との結婚生活に触れるかと問われると「どうでしょうね? その場になってみないと分からないけど、言いたいことがあったら言うでしょうね」と、口上で新婚生活報告の可能性もにおわせた。

 終始上機嫌の愛之助は満面の笑みで写真撮影を終え、引き揚げる際にも取材陣に対応した。7月20日の時点で、9月28日に東京都内で予定する披露宴とは別の日に挙式することを明かしていたが、詳細については「決まってますよ。東京か大阪? ふふふ、ご想像にお任せします」とけむに巻いた。