宝塚歌劇団の花組男役スター、瀬戸かずやの初主演作「アイラブアインシュタイン」が15日、兵庫・宝塚バウホールで開幕した。入団13年目でバウ公演初主演。新人公演以来6年ぶりの主演、センターに立った。

 瀬戸が演じるのは、人間の生活に欠かせなくなったアンドロイドを生み出した天才科学者アルバート。「感情」を望むアンドロイドのエルザ(城妃美伶)に亡き妻の面影を見いだし、心が揺れるラブストーリー調のSF作品だ。

 「宝塚では今まであまりない(SFの)設定。男役を13年経験してきたからこそ、出せる技を見せたい」と稽古に励んできた。

 最近は、前回本拠地作「ミー・アンド・マイ・ガール」でジョン卿を演じるなど渋い役が多く「ひげのついた(年長の)役が続いたので、どうしても落ち着いてしまう」。苦笑しながらも、天才科学者役を作り上げてきた。

 今回はひげではなく鮮やかな金髪で、軽快な中に憂いを秘めた主人公を熱演している。

 親友役で水美舞斗(みなみ・まいと)、亡き妻役で桜咲彩花(おうさき・あやか)らが出演。公演は25日まで。